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ヴェルディ、16年の沈黙を経ての挑戦、『オテロ』。 [before 2005]

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9月1日です。新しいシーズンの始まりですね。けど、後ろ髪を引かれる思い...
いや、輝かしかったオリンピックの夏が行ってしまう!何だか、いつもより深く感動してしまったオリンピックの気分から離れ難く... メダルばかりでない、4年間、ただひたすらにトレーニングを積み、世界の頂に賭ける選手たち、それをサポートした人たちのドラマが生む輝き!時として、それは涙の輝きでもあって... それらをテレビ越しに見つめていると、込み上げるものがあって... 選手たちは、世界の頂に賭けるだけに、勝ちはひとつ、銀、銅のおまけは付くものの、オリンピックとは、圧倒的に負けの舞台でもある。この厳しさたるや... さすが、ギリシア悲劇を生み出した国にルーツを持つ祭典... 感動は、負けがあって初めて生まれるものなのだなと、感じ入ってしまう。さて、話しを音楽へと戻しまして、新しいシーズンです。で、久々に、ど真ん中を聴く!
先月後半、地中海を巡って来ての、地中海を舞台としたオペラ... で、没後400年のメモリアル、シェイクスピアの四大悲劇から、三大テノール、プラシド・ドミンゴのタイトルロール、チョン・ミュンフンが率いたパリ国立オペラによる、ヴェルディのオペラ『オテロ』(Deutsche Grammophon/439 805-2)を聴いて、ちょっと華々しく、当blogの新シーズンをスタートしてみる。

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パーセル、魔法を音楽で描き出す、セミ・オペラの魔法。 [before 2005]

さて、今年は、シェイクスピア(1564-1616)の没後400年のメモリアルであります。改めて、この、イギリス、ルネサンス期に活躍した劇作家の存在感を考えると、驚かされる。シェイクスピア自身が残したものは台本だけだけれど、そこから映画が生まれ、絵画も描かれ、オペラになり、バレエになり、ミュージカルになり、歌舞伎になり、能にまでなり、台本からの広がりようが半端無い... ジャンルの垣根を越えて、これほど多くの芸術家に影響を与えた作家が、他にいただろうか?そして、特に影響を受けたのが、クラシック!オペラ、バレエ、それから、劇伴はもちろん、交響曲に、交響詩、序曲、歌曲など、シェイクスピアを題材にし、あるいは、その詩を用い、多くの音楽作品が生まれた。そうした作品中、最も早い段階で、シェイクスピア作品を音楽化したひとり、イギリスのバロック期に活躍した作曲家、パーセル(1659-95)。その、セミ・オペラを聴いてみようと思う。
ロジャー・ノリントンが率いていた、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ(現在は、エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団に統合... )による、『妖精の女王』(Virgin CLASSICS/5 61955 2)と、ジョン・エリオット・ガーディナーが率いるイングリッシュ・バロック・ソロイスツの前身、モンテヴェルディ管弦楽団の演奏で、『テンペスト』(ERATO/2292-4555-2)の2タイトルを聴く。

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シベリウス、時代を突き抜ける瑞々しさ、『テンペスト』。 [before 2005]

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さて、今月は、クラシックにおけるシェイクスピアに注目してみようかなと...
で、クラシックが扱うシェイクスピアというと、オペラだったり、幻想序曲などの管弦楽作品がすぐに思い浮かぶのだけれど、シェイクスピアの残した戯曲そのものを考えれば、まずは劇音楽かなと... とはいえ、クラシックというジャンルから改めて「劇音楽」を見つめると、独特。劇音楽とは、ある種の機会音楽であって、他のクラシックの作品とは、一線を画すのかも... 自己主張の強いクラシックに在って、脇に回り、芝居の盛り立て役に徹するというのは、クラシックらしくないのかも... だから、おもしろい!制約の中で、音楽として、どれだけ表現できるか、作曲家の腕の見せ所。考えてみると、試金石とも言えるジャンルかもしれない。
ということで、シンフォニストで、国民楽派で、実は、劇音楽作曲家でもあるシベリウス、そのシェイクスピア劇のための劇音楽... ユッカ・ペッカ・サラステが率いたフィンランド放送交響楽団の演奏で、シベリウスの劇音楽『テンペスト』(ONDINE/ODE 813-2)を聴く。

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チャイコフスキー、幻想序曲に浮かぶ、激しい心象... [2011]

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シェイクスピア、没後400年のメモリアルということで、シェイクスピアにまつわる音楽を聴いている今月... 改めてクラシックを見渡し、シェイクスピアにまつわる作品を探ってみると、その多さに驚かされる。いやはや、クラシックのシェイクスピア贔屓って凄いなと... 裏を返せば、それだけの魅力を放つシェイクスピア作品の数々であって、希代のストーリー・メーカーの、ジャンルを越えた存在感に思い知らされる。そうした中で、"シェイクスピア作曲家"と呼びたくなるような、より強くシェイクスピアにインスパイアされた作曲家たちがいる。シェイクスピアの戯曲に基づく3つのオペラ、『マクベス』、『オテロ』『ファルスタッフ』を作曲したヴェルディ。交響曲、オペラ、合唱曲など、多岐に渡ってシェイクスピアを音楽化したベルリオーズ。そして、『ロメオとジュリエット』、『テンペスト』、『ハムレット』を題材に、幻想序曲を書いたチャイコフスキー。それぞれのテイストで、切り口で、ヴァラエティに富むシェイクスピアが響き出すわけだけれど、最も熱っぽいサウンドを聴かせるのは、チャイコフスキー!
ということで、熱いチャイコフスキーによるシェイクスピアを、若さ溢れる面々の熱い演奏で聴く... グスターボ・ドゥダメル率いる、シモン・ボリバル交響楽団による幻想序曲集、"Tchaikovsky & Shakespeare"(Deutsche Grammophon/477 9355)を聴く。

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プロコフィエフ、ポップでライトな『ロメオとジュリエット』。 [before 2005]

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ヴェルディの『オテロ』に始まり、シェイクスピアに基づく様々なスタイルの作品、幅広い時代の音楽を聴いて来て、改めて、クラシックにおけるシェイクスピアに基づく作品の多さに驚かされているのだけれど... では、シェイクスピアのどの作品がより多く音楽化されているのだろうか?シェイクスピア贔屓のクラシックにおけるシェイクスピアの人気作はどれか?意外に存在感を示すのが、太っちょダメ親父、サー・ジョン・フォルスタッフが引き起こす不倫騒動を描いた喜劇、『ウィンザーの陽気な女房たち』。ニコライの序曲が有名なオペラ(1849)はもちろん、この戯曲から派生した『ファルスタッフ』は、ヴェルディ (1893)ばかりでなく、サリエリ(1799)も作曲している。さらに、エルガーが交響的習作「フォルスタッフ」(1913)を、ヴォーン・ウィリアムズがオペラ『恋するサー・ジョン』(1929)を作曲している。『ハムレット』や、『リア王』のような、芝居における定番ではなく、『ウィンザーの... 』というあたり、なかなか興味深い。何か音楽との親和性が、この戯曲には存在するのだろうか?
しかし、最大の人気作は、『ロミオとジュリエット』!オペラに、バレエに、幻想序曲に、交響曲まで、これほどのヴァリエイションを見せるシェイクスピア劇は、他に無い... そんな人気作から、ヴァレリー・ゲルギエフ率いる、キーロフ管弦楽団(現在は、マリインスキー劇場管弦楽団... )の演奏で、プロコフィエフのバレエ『ロメオとジュリエット』(PHILIPS/432 166-2)を聴く。

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グノー、ラグジュアリーな『ロメオとジュリエット』。 [before 2005]

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ロミオとジュリエットの物語を、改めて見つめると、その"若さ"に中てられる。中てられるというより、若過ぎる行動の"青さ"に、気恥しさを感じてしまう。一方で、その"若さ"に、妙なリアリティを覚えたりして... でもって、そういう"若さ"を描き出せたシェイクスピアが凄いと思う。英文学史に燦然と輝くアイコンが、素直に、向こう見ずな若いカップルを、瑞々しく描き出すのだから... どうやらシェイクスピアにとっても若書きだったらしい... けれど、作者たるシェイクスピアも若かったことが、この物語のミソになっている気がする。若いカップルの悲劇が、大人たちの硬直した社会を炙り出し、そこに、若い世代の反抗を感じ取る(いつの時代にも共通する感覚か... )。すると、これは、ルネサンス期のイギリスにおける、カウンターカルチャーだった?シェイクスピア劇は、今でこそ、どこか勿体ぶったイメージがあるけれど、初演された当初は、また違った表情を見せていたのかもしれない。
そんなイギリス生まれの『ロミオとジュリエット』を、豪華、グランド・オペラに仕立てたフランス... 大人の側で昇華され、また違った魅力を放つ若い2人の物語... ロベルト・アラーニャ(テノール)、アンジェラ・ゲオルギュー(ソプラノ)のタイトルロール、ミシェル・プラッソンが率いたトゥールーズ・カピトール劇場による、グノーのオペラ『ロメオとジュリエット』(EMI/5 56123 2)を聴く。

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ベルリオーズ、断片で捉えて輝く『ロメオとジュリエット』。 [before 2005]

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シェイクスピアの没後400年のメモリアルということで、シェイクスピアの戯曲から派生した作品を聴いている今月... そうした中、浮かび上がる、"シェイクスピア作曲家"とも言える存在... 『マクベス』、『オテロ』、『ファルスタッフ』の3つのオペラを書いたヴェルディ、「ロメオとジュリエット」、「テンペスト」、「ハムレット」の3つの幻想序曲を書いたチャイコフスキー... それぞれに、それぞれのやり方で表現されるシェイクスピアの多様さ、それを許し得るシェイクスピア作品の懐の大きさを改めて再確認させられる。そして、その懐の大きさを、最大限に利用したツワモノが、ベルリオーズ!オペラ、序曲、合唱曲に、交響曲までを作曲し、シェイクスピア女優とまで結婚した、そのインスパイアっぷりは、群を抜いている。まさしく"シェイクスピア作曲家"の代表...
そんな"シェイクスピア作曲家"の、奇作中の奇作... ジョン・エリオット・ガーディナー率いる、オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティークの演奏、モンテヴェルディ合唱団のコーラス、キャサリン・ロビン(コントラルト)、ジャン・ポール・フシェクール(テノール)、ジル・カシュマイユ(バリトン)の歌で、ベルリオーズの劇的交響曲「ロメオとジュリエット」(PHILIPS/454 454-2)を聴く。

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音楽人生、空騒ぎ、ベルリオーズが最後に至った境地のナチュラル! [before 2005]

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本日、秋分の日。秋が始まります。で、ふと気付くと、秋めいている...
この間、すでに紅葉が始まっている木を見つけて、びっくりする。紅葉って、まだ先の話しじゃないの?!まだ夏の気分を引き摺っているものだから、衝撃を受けてしまう。が、あっと言う間に秋は深まって、すっかり「芸術の秋」を味わうような空気に包まれてしまうのだろうなァ。季節が巡るのは、当たり前のことだけれど、季節がうつろうことに、ちょっとセンチメンタルな思いがしてしまう。って、そういうのが、まさに秋か... さて、「芸術の秋」に先駆けて、シェイクスピア劇から派生した音楽を聴いて来た今月なのだけれど、クラシックにおけるシェイクスピアというのは、思いの外、息衝いておりまして、ちょっと秋の気分には遠い?作曲家にとってのシェイクスピアは、滾々と湧き出でる創意の泉... それは、秋よりも春のイメージに近いかもしれない。
ということで、秋の始まりに、春を思わせる爽やかなオペラ... コリン・デイヴィスが率いたロンドン交響楽団の演奏、同交響楽団合唱団のコーラス、エンケレイダ・シュコサ(メッゾ・ソプラノ)と、ケネス・ターヴァー(テノール)のタイトルロールで、クラシックを代表する"シェイクスピア作曲家"、ベルリオーズのオペラ『ベアトリスとベネディクト』(LSO LIVE/LSO 0004)を聴く。

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"交響曲の父"の、ホップ・ステップ・ジャンプ! [before 2005]

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さて、9月、シェイクスピアの没後400年のメモリアルということで、クラシックにおけるシェイクスピアを巡って来たのだけれど、シェイクスピアが綴った物語から様々に展開される音楽は、作曲家、それぞれの、思い入れの強さを感じ、改めて、シェクイクスピアの存在に圧倒される。が、そろそろシェイクスピア疲れ... いや、物語の世界から離れてみたくなって... となったら、絶対音楽!物語の力を借りることなく、音楽として、音楽を突き詰める交響曲と向き合ってみたくなる。いや、普段、交響曲を「絶対音楽」として、仰々しく捉えることは無いものだから、あえて絶対音楽=交響曲として見つめてみようかなと... ということで、シェイクスピア=ロマン主義の時代から遡り、絶対音楽の結晶、交響曲が完成された古典主義の時代へ、"交響曲の父"を聴く!
ということで、ブルーノ・ヴァイルの指揮、カナダのピリオド・オーケストラ、ターフェルムジーク・バロック管弦楽団の演奏で、ハイドンの88番、89番、90番の交響曲(SONY CLASSICAL/SK 66253)... パリ・セットを書き終えての充実の後、最後のロンドン・セットを書き始める前、ハイドンが絶対音楽を深化させる、興味深い中間点を切り取る1枚を聴いてみようかなと...

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シンフォニスト、シューベルト、古典主義からロマン主義へ... [before 2005]

クラシックの魅力って、何だろう?改めて考えてみると、音楽を極めようとする姿勢かな... って、別に、クラシック以外のジャンルが、音楽を極めていないということではなくて、つまり、交響曲に、協奏曲に、弦楽四重奏曲、ピアノ・ソナタなど、絶対音楽が柱となっているストイックさが、クラシックの、他のジャンルには無い魅力かなと... けど、そういう姿勢って、現代社会においては、極めつけマニアックだったりするのだよね。悩ましいところ... だけれど、極めている分、突き抜けた何か、時に陶酔的な感覚すら生まれ得るあたり、実は現代的なものを感じなくもないような... とかくアカデミックになりがちだけれど、より感覚的にクラシックを捉えると、また違った可能性が生まれて来そうな気もする。そんな絶対音楽=交響曲からクラシックを見つめてみる。
ということで、ハイドンの次は、シューベルト... ジョス・ファン・インマゼール率いるアニマ・エテルナの、シューベルトの交響曲全集、全4枚を聴いてみようと思うのだけれど、まずは、前半の2枚、1番、3番、5番(SONY CLASSICAL/SK 63097)と、2番、4番、「悲劇的」(SONY CLASSICAL/SK 63095)。後の傑作、大作に向けてのシューベルトの歩みを追う。

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