So-net無料ブログ作成
検索選択
前の10件 | -

イル・ファーゾロ?ジョヴァンニ・バティスタ・ファーゾロ作品集。 [before 2005]

Alpha023.jpg
16世紀後半のフィレンツェについて、カヴァリエーリについて追った、前回。追えば追うほど、あまりにいろいろなことが連動していて、何が何だかわからなくなってしまう(未だに頭の中、まとまっていないのだよね... )。いやー、ルネサンスの最後は、音楽のみならずポリフォニック!王侯と、宮廷人と、芸術家たちに、国際政治と、楽壇と、革新とが、まるで歯車のように噛み合って回り出す。で、音楽という歯車ひとつを見つめていても、当然、全体像は捉えることはできず、なぜ、それが回っているかはわからない... そこに、読み説くおもしろさがある。単に音楽を聴くだけでない、暗号を解読するようなおもしろさ... こういうあたり、クラシックの醍醐味な気がする。ということで、17世紀、初期バロックの時代に戻り、本当に暗号を解読するような音楽を見つめる。
17世紀、イタリア語で"いんげんまめ"、ファーゾロと名乗った謎多き作曲家を巡るアルバム... ヴァンサン・デュメストル率いる、ル・ポエム・アルモニークの歌と演奏で、"Il FASOLO?"(Alpha/Alpha 023)。謎とは裏腹に、あっけらかんと楽しい音楽を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

カヴァリエーリ、エレミア哀歌とレスポンソリウム集。 [before 2005]

Alpha011.jpg
オペラを生んだ街、フィレンツェは、ブルネレスキ、ドナテッロらによって飾られ、ボッティチェッリが春を呼び、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロを育てたルネサンスの花咲ける都... なればこそ、オペラも生まれた!が、フィレンツェにおけるルネサンスの絶頂期と、オペラへと至る道には断絶がある。1494年、フィレンツェ・ルネサンス、最大のパトロンにして、フィレンツェ共和国の僭主、メディチ家が権力の座から追われると、ドミニコ会修道士、サヴォナローラによる原理主義が街を乗っ取り、恐るべき文化破壊が繰り広げられる。サヴォナローラは間もなく火炙り(1498)となるも、この文化破壊によってフィレンツェの輝きは失われ、長い停滞の時代を迎える。その停滞の隙を突いて、メディチ家が政界復帰(1512)。当初、その支配は不安定なものだったが、神聖ローマ皇帝の裏書きを得て、1532年、フィレンツェ共和国は、フィレンツェ公国となり、1569年には、新生、トスカーナ大公国が成立する。16世紀、フィレンツェでは、メディチ家という主君の下、新たな宮廷文化が育まれることに... で、この宮廷の若さが、やがてオペラへと至る、伝統に縛られない音楽の革新を生む気風を醸成したか...
ということで、バロックの夜明け、才能が溢れ返るフィレンツェ楽壇、オペラへと至る道で繰り広げられる熾烈な競争を追いつつ、フィレンツェの宮廷の芸術監督を務めた、ローマ出身の作曲家、カヴァリエーリに注目。ヴァンサン・デュメストル率いる、ル・ポエム・アルモニークの歌と演奏で、カヴァリエーリのエレミア哀歌とレスポンソリウム集(Alpha/Alpha 011)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

アッレグリ、ミゼレーレ。 [before 2005]

CDGIM339.jpg
16世紀末、フィレンツェで発明されるモノディ... その中心にいたカッチーニが、1602年に発表したモノディによる歌曲集、『新音楽』。新しい音楽の波は、フィレンツェに留まらず広がりを見せ... モンテヴェルディは、1605年に出版したマドリガーレ集、第5巻で、伝統=「第1作法」に対し、革新=「第2作法」を宣言!"新音楽"に、"第2作法"、17世紀初頭のイタリアは、次々に音楽が更新されていた。とはいえ、全てが一夜にして更新されたわけではない。"旧音楽"も、"第1作法"も、まだまだ存在感を示しており、そして、その牙城が、聖都、ローマ!教皇聖下の御膝元は、やっぱり保守的... いや、古めかしいくらいの方が、教会の権威は高まる?ということで、新しい音楽を向こうに回し、教会の壮麗さを演出するスティーレ・アンティコ=古様式に注目してみる。
ピーター・フィリップスが率いる、タリス・スコラーズの歌で、スティーレ・アンティコを代表する、門外不出の名作、アッレグリのミゼレーレと、"新音楽"、"第2作法"が出現する以前、マンディー、パレストリーナを取り上げる1枚(Gimell/CDGIM 339)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

モンテヴェルディ、マドリガーレ集、第7巻。 [before 2005]

GCD920904.jpg
1530年にローマで出版された『様々な音楽家のマドリガーレ集』が、最初のマドリガーレの曲集とされている。で、これを契機に、一気にマドリガーレ集が出版されるようになる。それはもう、マドリガーレ・ブームと言っていいものなのかもしれない。そのブームの中心にいたのが、イタリアで活躍していたフランドル楽派の巨匠たち。得意のポリフォニーをイタリア語の詩に施し、イタリア各地の宮廷、そこに集うセレヴたちを魅了した。やがてそこに、イタリア人の作曲家たちも加わる。イタリア語のネイティヴ話者たちによるマドリガーレは、詩に綴られた感情を丁寧に拾い、ポリフォニーに捉われない音楽を展開、表情に富むマドリガーレへと至る。そこに、ルネサンス・ポリフォニーを脱するモノディが発明されると、それをも取り込み、初期バロックの時代のマドリガーレは、一筋縄には行かない多様さを見せることに... そうして、行き着いた先、「第2作法」によるマドリガーレを追う。
マドリガーレの大家、モンテヴェルディが、ヴェネツィア、サン・マルコ大聖堂の楽長に就任(1613)し、その仕事を順調に進めていた頃、1619年、ヴェネツィアにて出版された、新しい時代のマドリガーレ... クラウディオ・カヴィーナ率いる、ラ・ヴェネクシアーナの歌と演奏で、「コンチェルト」と銘打たれたマドリガーレ集、第7巻(GLOSSA/GCD 920904)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

マドリガーレ諸相、フランドルから、イタリアを巡って... [before 2005]

モンテヴェルディは、マドリガーレの大家である。とか、普段、何気なく「マドリガーレ」という言葉を使いつつも、改めて考えると、マドリガーレって何だろう?となる。どうも掴み所がないように思えて... そもそもマドリガーレはいつ始まるのか?まず、14世紀、イタリア、トレチェントの音楽に、イタリア語の詩を歌う、多声の歌曲としてマドリガーレは登場する。が、15世紀には廃れてしまい、モンテヴェルディらによるマドリガーレは、ルネサンス後半、16世紀に始まるとのこと... フランドル楽派全盛の時代、活躍の場が限られていたイタリアの作曲家たちは、イタリア語の詩にシンプルな音楽を付けて歌ったフロットラを生み出す。すると、イタリアで活躍していたフランドルの作曲家たちも、それに刺激を受けて、ポリフォニックな歌曲を生み出す。それが、マドリガーレの始まり... で、そこからの展開が一筋縄でなかった。ア・カペラで歌われていたものが、やがて伴奏が付き、それが拡大して、マドリガル・コメディといった音楽劇に発展。モンテヴェルディに至っては、ほとんどオペラのような作品までマドリガーレ集に収録。マドリガーレの掴み所の無さは、時代とともに柔軟に変容して行ったからなのかもしれない。
ということで、初期バロックの時代に入ってからのマドリガーレ。で、ポリフォニックな伝統を守ったマドリガーレ。リナルド・アレッサンドリーニ率いる、コンチェルト・イタリアーノが歌う、フレスコバルディのマドリガーレ(OPUS 111/OPS 30-133)と、ウィリアム・クリスティ率いる、レザール・フロリサンが歌う、ディンディアのマドリガーレ(ERATO/3984-23418-2)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

新しい時代の歌、歌うランディ、弾くフレスコバルディ... [before 2005]

クラシックで音楽の都というと、やっぱりウィーン?音楽史からするとパリの存在はあまりに輝かしい。いや、そればかりでなく、それぞれの時代に、様々な音楽都市が勃興し、魅力を放ち... そんな音楽都市の興亡から音楽史を見つめると、また、おもしろい気がする。そうした中で、他とは一味違う展開を見せて、興味深いのが、聖都、ローマ。教皇の御膝元という性格から、宗教的な縛りが音楽活動にブレーキを掛けてしまうことも多々あるのだけれど、それを掻い潜る術を磨いた作曲家たち、それを支えるリッチな高位聖職者たちもいて、アクセルも踏まれるという矛盾がローマの音楽シーンをおもしろくする。何より、聖都、ローマなればこそ、ヨーロッパ中から人々を集める国際性が、ローマの音楽の質を高め、より洗練された響きを生み出すのか... そんなローマで活躍した初期バロックの作曲家、モンテヴェルディの次の世代にあたる2人に注目してみる。
ということで、クリスティーナ・プルハル率いる、ラルペッジャータの演奏、マルコ・ビーズリー(テノール)らの歌で、ランディの作品集、"Homo fugito velut umbra"(Alpha/Alpha 020)と、日本の古楽アンサンブル、アントネッロの演奏、鈴木美登里(ソプラノ)の歌で、フレスコバルディの作品集、"Arie, toccate e canzoni"(BIS/BIS-CD-1166)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

聖都、ローマにオペラの花が咲く、『聖アレッシオ』。 [before 2005]

0630143402.jpg
2017年、モンテヴェルディ、生誕450年のメモリアル!ということで、その代表作を聴いて来たのだけれど、初期バロックの音楽に向き合うと、新しい時代へと船出する初々しさと、ちょっと心許無いような表情が、何とも言えず、ツボ。聴き込むと、愛おしくなってしまう... いや、放っとけなくなってしまう... こういう感覚、他の時代では味わえないよなァ。グレゴリオ聖歌に始まる西洋音楽史が、我々の知る音楽の形に向けてリスタートする初期バロックの時代、この「リスタート」が生み出す雰囲気、表情というのは、壮大な音楽史の中でも、特別な輝きを放っているように感じる。もちろんそれは、それまでの伝統に対して恐ろしく挑戦的で、当時はもの凄く尖がっていたのだろうけれど、音楽史全体からフォーカスすると、どの時代よりもピュアに思えて来る。普段、仰々しいクラシックからすると、このピュアなあたりは、とても希有に思えて来る。そして、魅了されずにはいられない。そんな初期バロックを、さらに聴いてみたくなり、モンテヴェルディから視野を広げとみようかなと...
前回、聴いた、『タンクレディとクロリンダの戦い』を含む、モンテヴェルディの最後のマドリガーレ集、第8巻(1637)が出版される5年前、1632年、ローマで初演されたオペラ... ウィリアム・クリスティ率いる、レザール・フロリサンの演奏と合唱、パトリシア・プティボン(ソプラノ)のタイトルロールで、ランディのオペラ『聖アレッシオ』(ERATO/0630-14340-2)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

生誕450年、モンテヴェルディ、ヴェネツィアでの深化。 [before 2005]

4406372.jpg
さて、2月となりました。間もなく節分、となると立春... 春へと、一歩一歩、近付いていますね。ま、先日のような、桜が咲いてしまうのでは?という、フライング気味な陽気には、面喰うのだけれど、春の兆しには、ほっとさせられます。という中、聴いております、生誕450年、モンテヴェルディ!ルネサンスからバロックへ、音楽史が大きく動き出す頃の音楽というのは、何とも言えず、初々しい... それは、まるで、春の訪れのよう。実際には、そう穏やかでもないのが、ルネサンスからバロックへの変革ではあるのだけれど、当時の前衛の、時代を切り拓こうという勢い、大胆さから生まれる、初々しさは、長い音楽史を振り返っても、希有なものだったと感じる。そんな音楽、マントヴァ時代のモンテヴェルディが、ゴタゴタしながらも生み出した傑作、『オルフェオ』聖母マリアの夕べの祈りを聴いたので、その先へ... ヴェネツィア時代のモンテヴェルディを追ってみることに...
フィリップ・ピケット率いる、ニュー・ロンドン・コンソートの演奏、キャサリン・ボット(ソプラノ)、ジョン・マーク・エインズリー(テノール)ら、ピリオドで活躍する歌手たちの歌で、モンテヴェルディのヴェネツィア時代に出版されたマドリガーレ集から、『タンクレディとクロリンダの戦い』、『情け知らずの女たちのバッロ』、『ティルシとクロリ』(L'OISEAU-LYRE/440 637-2)を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

生誕450年、モンテヴェルディ、新旧、自由自在! [before 2005]

OP30403.jpg
2017年、モンテヴェルディ、生誕450年のメモリアル!ということで、前回、モンテヴェルディの最初のオペラ、『オルフェオ』を聴いたのだけれど、その後のモンテヴェルディを追ってみることに... ということで、『オルフェオ』初演の翌年、1608年、マントヴァの宮廷は、ロイヤル・ウェディング(正しくは、デューカルだけれど... )に沸く!マントヴァ公の跡継ぎと、サヴォイア公女との結婚... 当然、マントヴァの宮廷も、最新のパフォーミング・アート、"オペラ"を上演して、ライヴァルの宮廷に見せ付けたい!で、その準備に追われることになった楽長、モンテヴェルディ... 楽長、多忙につき、マントヴァ公は、謝肉祭で上演するオペラのために、本場、フィレンツェから、注目の若手作曲家、ガリアーノを招く。そうして制作された『ダフネ』が評判になると、モンテヴェルディは臍を曲げてしまう。婚礼でのオペラ(「アリアンナの嘆き」のみが伝えられる伝説の『アリアンナ』... )は大成功するも、依然と続く給与問題に、若手から突き上げと、マントヴァの宮廷に不信感を抱き始めたモンテヴェルディ... そうして、1610年に出版された、聖母マリアの夕べの祈り... それは、新たなポストを探すためのポートフォリオ?
リナルド・アレッサンドリーニ率いる、コンチェルト・イタリアーノによる歌と演奏で、モンテヴェルディが勝負を賭けた力作、聖母マリアの夕べの祈り(OPUS 111/OP 30403)。オペラで培った最新の技術と、それまでの様々な技術が詰め込まれて、まるでモンテヴェルディの音楽の見本市!これは、いつもの教会音楽とは一線を画す、凄いものなのかも... という作品を聴く。

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

生誕450年、モンテヴェルディ、マントヴァにおける傑作。 [before 2005]

4370682.jpg
2017年は、モンテヴェルディの生誕450年のメモリアル!
ということで、モンテヴェルディ(1567-1643)に注目したいと思うのだけれど、クラシックにおいて、今一、インパクトに欠ける存在?何となく、そんな受け止め方をされているように感じてしまう。が、音楽史からすると、驚くべき存在。西洋音楽、最大の転換点とも言える、ポリフォニーからモノディへの移行... それを、巧みに乗り切ったモンテヴェルディは、ルネサンスとバロック、両方のスタイルで、しっかりと作品を残した希有な作曲家。例えるならば、ルネサンス末から初期バロックに掛けてのシェーンベルク!世紀を跨ぎ、ロマンティックな作品も、12音技法を用いた作品も書いたシェーンベルクに重なるものがある。ただ、シェーンベルクのように、自らで新たな時代を切り拓いたわけではない... が、それまで培って来た自らのスタイルを乗り越えて、他所で生み出された革新を目敏く取り込み、時代の先端に立った器用さには、感心させられる。
でもって、モンテヴェルディが、前衛を自らのものとした、記念すべき作品を聴いてみる!ジョン・エリオット・ガーディナー率いる、イングリッシュ・バロック・ソロイスツの演奏、モンテヴェルディ合唱団のコーラス、アントニー・ロルフ・ジョンソン(テノール)のタイトルロールによる、モンテヴェルディの最初のオペラにして、代表作、『オルフェオ』(ARCHIV/437 068-2)!

続きを読む...


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽
前の10件 | -